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故郷を失くした旅の仲間 [HYBRIDFUNK]

13人の旅の仲間といえば

「ホビット」3部作を一気に観た。

前回の感想でFANKな仲間達を連想した時の感想です↓


以前には気がつかなかったことがあった。

奪われた故郷を取り戻す物語は仲間のために誠心誠意を尽くすホビット族の「ビルボ・バギンズ」が剛さんと重なった映画です。13人の地中で生活をするドワーフ族は頑固で力持ちで他部族に心を許さない好戦的な性質、対するホビット族は太陽の下、家族を愛し自然と共存する争いをしない民族。前作のロード・オブ・リングの主題と同じく「国の王」とはどうあるべきかが辛辣に描かれてる。前作大ヒットで今作では製作費もタップリで緻密な背景が豪華です。牧歌的な「ホビット庄」の景色は明日香村に見えてくるし国作り以前の「縄文時代」のような王のような独裁者もいない無垢で心が澄んで清らかな村の暮らしは同じです。その無欲と仲間を思い、機転とすばしっこさを見込まれて「ドワーフ」の手助けとして「忍びの者」になる契約する。これがJ・R・R・トールキン原作だと「泥棒」と位置づけされてる。なるほどドワーフ王国の財宝を牛耳るドラゴンからドワーフの家宝なる石を奪う役割として選ばれていたことが今回よく解る。ドラゴンに近寄るのには「強欲」なドワーフの心では奪回が無理なこと機転で手に入れた王の証を全ての民のために使う知恵をホビット族のビルボが持つことを魔法使いも半妖精のエルフも承知した上での人選だと。相変わらず人間族の自己中と嫉妬、心の弱さは前作と同じ、自分達の国の奪還に団結するドワーフさえ「欲」による心が綻ぶその過程で終始変わらず行動する非力で役立たずなハズのホビットが悪しき心を浄化する結末です。

ドングリと金貨

・旅の土産をポケットに忍ばせた一粒のドングリは庭に植え成長する樫の木を眺めて暮らす

・財宝に固執するトーリン・オーケンシールドの心は病んでいる王の証のアーケンス石を盗んだと仲間もビルボも疑う

・祖父と父をゴブリンとの戦いで失うドワーフの若き王子は折れた樫の木を盾に抗戦、敵の長の片腕を切り落としたことからオーケン(樫の木)シールド(盾)と呼ばれる。

ドングリと樫の木の成長はジョンとヨーコ二人の初めての運動を思い出させる。


オーケンシールドに疑われポケットから出てきたのは金貨ではなくドングリなのです。未来の時間が象徴されてる名シーンで、誰もが握った拳から「ドングリ」を想像できなかったと思う。金銀財宝、エルフの宝白い石(ダイヤモンド)あれだけ大量に見せられると観ているこちらもヨダレが出ます。

ビルボのボタン.jpg

ゴラムに襲われ指輪で姿を消したビルボのベストから千切れ落ちたボタンの装飾が「ドングリ」なのです。

ドングリ

それが映画のgoodsでも販売されていて可愛い。


六年前の公開時には気にも留めてなかった些細なことに目もいくしエクステンデッド・エディションで追加されたシーンもあるようで新鮮な気持ちで観る。つくづく同じ目的、気持ちを持つチームは良いものだと。故郷を追われ失くしたドワーフや湖の民のエレボールの地、ドワーフ国象徴する山を遠目に見ながら帰るに帰れない難民の助けをしようとする「小心者」でも勇気が知恵になり行動するのが伝わった。

故郷を遠くから想う・・・

「今年はお盆は帰ってこなくていいよ」そう実家の母に宣告された身としてはそれを破って戻る勇気もない。高齢の彼女を想うと同じように辛いさ我慢を強いられているのは解るのです。

ジョンとヨーコのバラード


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