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君を忘れない [ココロ目]

ゲリラ豪雨のあとにダブルレインボウ

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夏季休暇も映画三昧、と言ってもWOWOWです。

本日は中居正広主演「私は貝になりたい」(2008年公開)を観た。
終戦記念日が近くなると戦争主題が多くなりA級戦犯を描いた「東京裁判」に続く一兵卒を裁いたBC級戦犯の獄中手記と遺書を元にフィクションで描く橋本忍脚本の問題作です。初演はフランキー堺のTV生放送ドラマでした。こちらは子供心に最後の絞首刑シーンしか覚えてない。大人になってから観るのとでは大違いです。しかもジャニーズの人気者がシリアスな反戦映画です。観終えて思うにGHQ主導裁判の進行上通訳の英訳、和訳が不明瞭なことが判決に大きな障害となるシーンがあります。これは敗戦後1952年から米軍通訳に従事していた日系二世のジャニー喜多川さんにとっては意味のある出演に思えた。人気絶頂のSMAPが背負う社長の伝言に思うのです。ジュニアの音楽ステージ「ジャニーズ伝説」も戦争と平和のテーマが反映してると聞く。ジャニーさんがタレントを通して若い世代へ語りつなぎたい「想い」を感じるのでした。

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遡ること25年前木村拓哉主演の「君を忘れない」が公開された時、ロン毛のキムタクが特攻隊員?このキャスティングも同じ意味で・・・戦争を知らない世代に何としても繋ぎたいオトナの事情がジャニーズなのかなと思う。

公開当時のキネマ旬報1995年12月下旬特別号(No.1180)の記事に戦争体験者、門司親徳(元第一航空艦隊副官)寄稿「君を忘れない」を観てのコラムの中に

当時「長髪は許されていても後ろで束ねてる士官はいない」としながら違和感もなくそれより「画面に映る真っ青な美しい空」が南方の戦地を思い出した。最後に

「今の若い人たちに、青春の輝かしさを改めて教えるにちがいありません。観終って、涙の中にさわやかさを私ですら感じました。」スタッフ、俳優に感謝を述べて締め括っている。

ジャニーさんの心の中にも戦争の理不尽に触れる機会をSMAPと映画を通して作品で残したんだとね。
魂となっても伝わってくるのです。
キネマ旬報1995年12月下旬号からの抜粋

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君を忘れない

それが先に逝くひとたちへの最高のオマージュです。

デビュー前の合宿所生活で大量のビデオを鑑賞させられる「蛍の墓」「ひまわり」それらのセレクトもジャニーさんの心の伝承に繋がっているんだと思うのです。

大好きなタレントが演じた理不尽を調べ、考えることをファンはするのです。

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